実務

人材紹介のKPI:送信数・返信率・推薦→面接→内定→入社を、担当者はどう見ればいいか

紹介会社の数字は「送った数」と「入社した数」の間に長い距離があります。その間を見ずに月末の売上だけを追うと、良い月と悪い月の理由が分からず、改善できません。この記事では、担当者とマネージャーが毎週見るべき指標を「活動」と「成果」に分け、定義と見方、そしてよくある誤読を整理します。

人材紹介のKPIは、何と何に分けて見ればいいですか?

「活動KPI」(送信数・返信率・接触した会社数)と「成果KPI」(推薦→面接→内定→入社の歩留まりと日数)に分け、活動は週次、成果は月次と90日で見ます。活動を見ないと成果の理由が分からず、成果を見ないと活動が目的化します。

歩留まり(推薦から入社までの流れ)
推薦した人数を100としたとき、面接・内定・入社に進んだ割合。段階ごとの割合を「推薦→面接46%」のように読む。
滞留日数
候補者がいまの選考段階に入ってからの日数。採用企業の返答待ちが長引いている案件を見つけるのに使う。

活動KPIはどう定義し、どこで取りますか?

送信数は「媒体で実際に送った通数」、返信率は「送信のうち返信が来た割合」、接触社数は「送った候補者の現職の会社数」で、いずれも媒体の操作から自動で取れる形にしておきます。手で数えた数字は、忙しい週ほど少なく出ます。

  • 送信数: LinkedIn・ビズリーチなど媒体ごとに。週40〜80通が一つの目安ですが、案件の難易度で変わるので絶対値より前週比を見ます。
  • 返信率: 文面と対象の質を表します。同じ担当者で2週続けて下がったら、文面か対象のどちらかを変えます。
  • 2通目率: 送って7日返信が無い人に2通目を送った割合。返信の多くは2通目以降で来ます。
  • 接触社数: 同じ会社に偏っていないか。1社に10人送るより、10社に1人ずつのほうが返信率は安定します。

取り方が大事です。担当者が自己申告で数える運用は、数字が「頑張った月」に寄ります。媒体の画面で送った瞬間に記録される形(Chrome拡張やメール連携)にすると、数字と現場が一致します。

成果KPI(推薦から入社までの流れ)はどう読みますか?

推薦→面接、面接→内定、内定→入社の3つの歩留まりを別々に読みます。「推薦→面接」が低ければ推薦の質(案件との一致)、「面接→内定」が低ければ候補者の準備や採用企業の期待値、「内定→入社」が低ければ条件交渉と競合の問題です。

歩留まり低いときに疑うこと打ち手
推薦→面接求人票の要件と候補者の事実が合っていない。推薦理由に根拠が無い推薦書に要件と事実の対応を書く。案件ごとの必須条件を先に決める
面接→内定候補者の準備不足、採用企業の期待値とのずれ面接前の15分の準備、面接後の当日ヒアリング
内定→入社条件(年収・入社時期)の詰めが遅い、競合の内定推定年収帯を先に合わせる。内定後48時間以内の意向確認

期間は90日を基本にしてください。30日だと母数が少なく、365日だと今の状態が見えません。採用企業ごと・案件ごとにも切れるようにしておくと、「どの会社との相性が悪いか」が見えます。

滞留日数と決着までの日数は、何のために見ますか?

滞留日数は「今日、催促すべき案件」を見つけるため、決着までの日数(中央値)は「この採用企業の選考は何日かかるか」を候補者に正しく伝えるためです。どちらも平均ではなく、中央値と上位10%を見ます。

面接の結果待ちが7日を超えたら催促、10日を超えたら候補者に状況を伝える、のようにSLAを決めて赤く出す運用にすると、担当者の記憶に頼らず動けます。決まるまでの日数の目安は、採用企業との期待値合わせにも使えます。

月次で見るときの落とし穴は何ですか?

「送信数だけが上がる」「返信率の母数が小さい」「入社が翌月にずれて今月がゼロに見える」の3つです。活動と成果を同じ画面で、期間を切り替えて見ることで避けられます。

  • 送信数を目標にすると、対象の質が下がり返信率が落ちます。送信数と返信率は必ず並べて見る。
  • 返信率は20通以下では意味を持ちません。週次で見るなら担当者単位でなくチーム単位で。
  • 入社は決定から1〜3か月ずれます。推薦数・内定数を先行指標として同じ画面に置く。

ChordOne Sourcingでの見え方

ChordOne SourcingはChrome拡張の記録から送信数・返信率・接触社数を、推薦の記録から推薦→面接→内定→入社の推薦から入社までの流れ・滞留日数(SLA超えは赤)・決まるまでの日数の目安を、期間(30・90・365日)と採用企業・案件で切って出します。採用企業がChordOne ATSを使っていれば選考段階は自動で戻ります。月次の推薦数・入社数の目標を採用企業ごとに置けます。機能「振り返る」を見てください。

よくある質問

返信率の目安はどのくらいですか?

媒体・職種・文面で大きく変わるため、他社の数字より自分の前週比・前月比を見るほうが役に立ちます。同じ条件で2期続けて下がったら文面か対象を変える、という運用のほうが確実です。

担当者ごとの数字を比べるのは良くないですか?

案件の難易度が違うので、単純比較は不公平になりがちです。同じ案件・同じ採用企業で切って比べるか、担当者の前月比で見るのが現実的です。